第150回STF交流会報告(2024年9月度)
2024年 10月 03日2024年9月21日(第150回)STF交流会の記録
1.日時: 20024年9月21日(土)
2.場所:きゅりあん 5F 第一講習室
3.参加者:13名
4.話題提供
テーマ1 「フルボ酸は地球を蘇生する」
発表者 (株)日本ソフケン 代表取締役 飛田和 義行 氏
・フルボ酸は森林の腐葉土中に存在するが、わずかにしか生産されない有機酸。土中の白色腐朽菌が植物細胞体のリグニンを分解する事で生成され、ミネラルの運び屋。生物が必要とする2価鉄をキレートして、安定した形で長期間遠くまで運ぶことができる。
・(株)日本ソフケンが製造するフルボ酸鉄は海洋の植物プランクトンや藻などに働きかけて、光合成を活発に促し、海中のCO2を削減すると共に、魚貝類も含めた海洋資源の成長を促進する。
・フルボ酸鉄の利活用について、シジミやアサリの養殖で使用したところ、貝のサイズが大幅に大きくなった事例紹介があった。また東京都が東京湾で取り組もうとしている提案内容、フルボ酸鉄とCO2削減等の紹介があった。
・アイデアマンで古くからアイデア商品をいくつも開発しており、その紹介もあった。皆が良く知っている、廃線になった後も販売されている「愛国から幸福行き切符」もその1つとのことである。
テーマ2.加熱するAIビジネス ChatGPTを使ってみたら?「楽」
発表者 サクラ電線工業株式会社 副社長 中津川健二氏
・昨今AIビジネスが加熱している。ChatGPTを使ってみたら、「楽だ」ということが分かった。
・DXの重要な要素は、解決したい課題を決めて、データが蓄積されるとアイデアが生まれてくる、データ活用のシステムを構築し、現場でシステムを使って業務を実行する。
・DXはAIの時代へ。デジタルネイティブ企業はAI投資にシフト。関連技術の歴史を見ると、1946年世界初のデジタルコンピュータができてから今日まで75年、デジタル計算機の大衆化が進み、2022年第4次AIブームでAIの大衆化が進んだ。
・生成AIは、指示する側の知識・経験で出力結果が変わる。スパコンを使いこなすAIの記事もあり、研究開発分野ではAIが活躍している。教育現場でのAIの取り組みが進んでいる。社会課題の解決に挑む特化型AIもある。
・AI規制については、各国、地域で進められ、法規制がとよくなっているが、日本は事業者向けのガイド欄が先行。政府の動きはこれからの段階。
・2022年11月にリリースされたOpenAIのChatGPT3.5は多くの人々の心を捉え急速に普及している。2023年には米国民間ベースで10兆円のAI関連投資がなされたと言われており、米国のデジタルネイティブ企業6社の株価はAIへの投資姿勢で日々変動している。国内においても多くの企業が積極的に事業活動に取り入れ成果を上げつつある。
・AIは現代版の錬金術である。錬金術で金は作れなかったが、派生的な技術・知見が現代科学の元になっているといわれる。AIについても、人間の知能の働きを作ろうと多くの資金が投入されているが、人工知能の研究から生まれてくる派生的な技術が重要ではないだろうか。
<所感>
・フルボ酸の各地でのシジミ、アサリでの取り組みの素晴らしい結果が得られた。しかしながら、その後の取り組みをする気のない地域の〇〇組合のお話等がありました。行政の補助金政策の壁が関係しているよう懸念あり。なんとも日本の改革を妨げているとの感想を強く感じました。
・加熱するAIビジネスのお話、当然面白かったです。
・インタネット時代になって、知識が重要でなくなった。わからないことは検索すればよい。生成AIの時代:①知識、経験の豊富な人が成果をあげられる。②能力の高い人ほど、大きな成果が出せるようになる。③デジタル格差がさらに広がる。と。皆が感じているままと思いました。
【文責 後藤幸子】