第146回STF交流会報告(2024年3月度)
2024年 03月 24日第146回2024年3月科学技術者フォーラム交流会報告
1.日時:3月16日(土) 14:00~16:30
2.場所:品川区立総合区民会館(きゅりあん)4F第1特別講習室
3.参加:会場10名
4.話題提供:
4-1 テーマ:「医者いらず食生活可能か」
講演者:有限会社シーエスラボ 庄子 房次氏
講演内容
1)なぜ一部の人々は他の人々よりも感染しにくいのか、または病気になりにくいのか、その疑問からこの調査研究を開始した。
2)適切な栄養を摂るために、緑黄色野菜、果物、穀物(玄米)、タンパク質(大豆)、健康的な酸・アルカリ食をバランスよく摂る必要がある。指定野菜(消費量が多いか多くなることが見込まれる野菜)としては、キャベツ、ホウレンソウ、キュウリ、ナス、ダイコン、ニンジン等の14種がある。ニンジンにはがん細胞の増殖を抑制するファイトケミカル「イソファルカリントリオール」が含まれ、またナスのへたから抽出された天然化合物には子宮頸がんの増殖を抑制する作用が確認された。
3)食品添加物を制限する必要がある。また無農薬・無化学肥料で栽培した野菜を取り、砂糖等入りのお菓子、パン食を避けることが重要である。
4)散歩などの適度な運動は健康に欠かせない。フレイル(健常から要介護へ移行する中間の段階)を防ぐために、自分に合ったトレーニングで足の筋肉、バランス力、柔軟力をつけよう。
5)ストレスは免疫力を低下させるので、いつもリラックスして、楽しい趣味を行い、また感謝の気持で対応する必要がある。
6)十分な睡眠をとることで免疫力が高められ、健康がサポートされる。
7)大腸がんなどのがん組織内には口腔内に棲息している細菌が検出されているで、口腔ケアが重要である。
[意見]
1)血液検査の数値が悪かったので、酒、パンを断ち、ご飯・野菜・タンパク質を含む食事(豆腐・卵)等を食べることによって改善された。
2)食物繊維は整腸効果、血糖値上昇の抑制、血液中のコレストロール濃度の低下等の効果をもたらす。
3)パンは、主原料である小麦にグルテンを含むの、消化が悪く、体に良くない。
4)マーガリンはトランス脂肪酸(不飽和脂肪酸)を含むので、体に対し発がんリスクを高めるなどの悪影響を与え、あまり好ましくない。
4-2 テーマ:「二十一世紀を楽しく生きよう会」
講演者:市吉 修氏
講演内容
1)我国の二十世紀末が幕末に似た状況にあると思い、「ガクモンのススメ」を書くようになった。「ガクモン」は「学問」に加えて「楽問」の意味を含ませ、世紀末の行き詰った状況を打開するためには各自の研鑽が重要で、またそれを楽しむことが必要であると考えた。
2)今世紀の入口で、「人が全国どこでも学び、生涯現役で働ける社会」を目指して友人知人に呼びかけてMail Groupを作ったのが「二十一世紀を楽しく生きよう会」の始まりである。後に2006年にHPを開設し、MGによる情報交換を公開した。
3)二年前ロシアが突如ウクライナを全面攻撃したことは、中国との戦争に深入りした大日本帝国と同じ手法でウクライナを侵略したと考えた。即ちウクライナ東部の州を形の上で独立国にしてそこの要請という形でウクライナへの全面攻撃が開始された。ロシアは国土と軍こそ巨大であるがGDPは日本の1/4程度であり、世界が軍事的にも経済的にもウクライナ支援を続ければロシアはミサイルを撃ち尽くして「弾切れ」に到るであろう。
4)昨年10/7のハマスによるイスラエル内でのテロは今回のガザ虐殺の切っ掛けである。本当の原因はイスラエルによるパレスチナ占領、2006以来のガザ封鎖である。ハマスを育成したのはイスラエルに他ならない。ハマスは2006の選挙でガザの権力の座についたが、イスラエルはガザを陸、海、空から封鎖した。ハマスは独裁体制を推進し、厳しい封鎖の中でガザの人々はハマスに対して民主化闘争を行う事は不可能であった。
5)ガザの惨状を見るとイスラエル政府はパレスチナ人を人として見ていないようで、その非人間性の原因は国家宗教のユダヤ教である。ひるがえって我が国の歴史を見ると明治の開国当時の世界は帝国主義時代であり、日本が植民地化される恐れが現実にあった。それに対して日本が取った方策は自分自身が帝国主義国に成長する事で、そのために古代の国家宗教、即ち記紀の国家観を復活させた。古代においては政治を行う太政官と同格の神祇官があり、それは全国の神社を大和朝廷の下に整理、統合した。国家とは征服者が人々を支配するための機構であり、それを合理化するのが国家宗教であった。明治憲法において天皇は「神聖にして犯すべからず」即ち現人神にまで極端化された。それは日本の軍国主義の推進に絶大な力を発揮し、戦争中の皇軍による残虐行為や特攻の狂気の元凶であるだけでなく、国内における人権弾圧、民主化運動の抑圧に威力を発揮した。その反省の上に戦後日本は平和主義の民主主義国として再生した。
5.所感
庄子氏は、食事、運動などの生活習慣に関し、情報収集によって好ましい条件を探し、それが自分の体に対しどのように作用するかを確認しながらより良い状況を検討していることが素晴らしいと思います。また市吉氏は、世の中の気になる事象に対し様々な考察を加え、それをメールグループに広く配信して情報交換する活動をかなり前から実施されているとのことであり、大変意義のある活動だと思います。御二方の今後のますますのご活躍を期待します。 【報告 木村芳一】