2023年5月度セミナー#242「『ウルシ』の木と天然材料『漆』のはなし」
2023年 03月 15日科学技術者フォーラム(STF) 2023年5月度セミナー(第242回)のご案内
https://stf.or.jp/top/images/file/m544.pdf
「ウルシ」の木と天然材料「漆」のはなし
元・東京都立産業技術研究センター開発部長
ki-urushi工房
木下 稔夫 氏
漆は「ウルシ」、「うるし」、「japan」と称され、古くから日本の伝統工芸、産業に使用されてきた代表的な樹脂材料です。輪島塗、鎌倉彫、金沢漆器など、いわゆる伝統工芸品を日本各地に生み出し、蒔絵、螺鈿技法を使った製品は、海外でも高い評価を得ています。このような古くからある身近な材料ですが、天然品、水性という点からエコであり、まさにSDGsを古くから実践してきた素晴らしいでものであります。
今回は、長年都立産業技術研究センターで漆、木工塗料を研究されてきた著名な木下先生に「漆」の魅力を存分に語っていただきます。
1.日時:2023年5月27日(土)14:00~16:45
2.会場:品川区立総合区民会館(きゅりあん)4F第1特別講習室
https://www.shinagawa-culture.or.jp/curian/access.html
JR大井町駅中央改札出て左直進、ヤマダ電機・2F住まいる館内を通り抜け、EV上る。
☆ WEB(ZOOMオンライン)参加も可能です。
3.講演概要:
「漆」は「ウルシ」の木の樹皮を傷つけたときに滲出してくる乳白色の樹液のことです。「漆」は、日本古来より塗料や接着剤として用いられ、古くは縄文時代の出土物にも漆製品が見つかっており、「漆」を使った「漆器」が日本を代表する工芸品であることは、よく知られています。
漆は塗料として20世紀前半まで器類だけではなく家具・建築物、織物用の型紙、鉄道車両や自転車まで用途も広がりましたが、石油を原料とする合成樹脂塗料が開発されるとその利用の中心は漆器と神仏具となり、国民の生活様式の変化などにより漆器の生産は大きく減少しています。
しかし近年は地球環境問題の高まりにより、ものづくりの製造プロセスや塗料などの材料は、環境配慮型へと転換を迫られています。また、日本の伝統工芸に対して、地域独自の文化を見直す風潮、欧米においての「和」のブームによる和風の生活様式に対する関心の高まり、国宝・重要文化財建造物の保存修理には原則として国産漆を使用することなど、プラスの状況変化も生まれています。
本講演では、漆がウルシの木から採取され、塗料として加工、漆器として製品となるプロセスを追いながら、漆という不思議で魅力的な材料について解説します。また、現在、個人の漆工房として、この持続可能な天然材料を未来に繋ぐことを目的とした取り組みについても、お話ししたいと思います。
4.演者略歴及びプロフィール:
広島県広島市出身。1986年、職業訓練大学校(現職業能力開発大学校)化学系塗装科卒。
1988年、東京都立工業技術センター〔現(地独)東京都立産業技術研究センター〕勤務、20年以上塗装技術担当研究員として従事。
2021年、定年退職後、漆工房を開業。
【主な出版物】
「漆の可能性を探る12章(理工出版社)、
「漆(うるし)2植物特性と最新植栽技術(地域資源を活かす生活工芸双書)いずれも分筆
【主な受賞歴】
2017年 日本塗装技術協会賞 技能賞
5.参加費:事前にPeatix(WEBチケット)でお支払いください。
※4月度セミナーから当分の間、参加費を「値下げ」いたします。
・STF会員(WEB 参加) : 500円
・STF会員(会場参加) : 無料(要事前申込)
・友好団体会員/メンバー(会場/WEB) :1,000円
経営支援NPOクラブ、次世代農業フォーラム、
シニアエキスパートフォーラム(EEF)、
テクノメイトコープ(TMC)、BCC-NET など
・当セミナー元講師、学生(会場/WEB) : 1,000円
・一 般 (会場/WEB) :1,500円
【Peatixの利用法】
https://stf.or.jp/top/images/file/m517.pdf
上記URLを参照し、アカウントの取得(登録)の手続きをした上でお申込み下さい。
なお、Peatixの利用ができない(or操作不明な)方は担当までご相談下さい。
6.参加申込の方法
・期限までに下記のURLからお申込みください。会場無料参加のSTF正会員も同様です。
https://peatix.com/event/3533345/
・事前申込ない方の当日の会場(飛び込み)参加はできません。
・申込締切は、クレジットカード払いの場合、5月24日(水)23時まで、コンビニ/ATM (ゆうちょ銀行・ペイジーなど)払いの場合〔手数料ご負担願います〕、23日(火)です。
・参加申込みが確認できた方へは、順次受付メールをお送りします。また、ZOOM ミーティング名や URL、パスコード、手元資料等の案内は前日26日(金)までに事務局からメール配信されます。
・領収書の必要な方は、 https://stf.or.jp/top/images/music/m380.pdf
※ 講演中の画面撮影や録音などは、ご遠慮願います。
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NPO法人科学技術者フォーラム(STF)https://stf.or.jp/
5月度セミナー担当 佐熊 範和
E-mail: kumasan-pp@jcom.home.ne.jp
Mobile: 090-1995-5570
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