科学技術者フォーラムH28年5月度セミナー案内「無機-有機ハイブリッド樹脂の開発と機能性コーティングへの展開」
2016年 03月 07日科学技術者フォーラムH28年5月度セミナー(第167回)のご案内
「無機-有機ハイブリッド樹脂の開発と機能性コーティングへの展開」
元 アトミクス株式会社 技術部長 佐熊 範和 氏
URL: https://www.atomix.co.jp/
日常生活に大いに関係する道路(路面標示、カラー舗装、誘導標示)、区分線(駐車場、工場、倉庫)、屋根、床、プール等の塗装で使用される塗料は重要な機能を持っています。その塗料は耐熱性、耐衝撃性、耐候性、速乾性、防水性、防汚性等の諸性能において非常に厳しい条件が要求されていますが、近年その性能の向上は著しい状態にあります。こうした分野で、佐熊様は無機特性と有機特性を併せ持つ共有結合型無機・有機ハイブリッド樹脂の開発を手掛けられ、塗料技術の進歩に非常に貢献されてきました。その技術の詳細を解説して頂き、また塗料技術の今後を紹介して頂きます。
非常に興味深いお話しをしていただきますので、是非多数のご参加をお願い致します。
1.日時:平成28年5月17日(火) 14:00 〜 16:50
講演終了後、近くの会場で参加者の懇親を目的に懇親会開催します(19時頃まで)。
2.会場:品川区立総合区民会館「きゅりあん」5F第3講習室
(JR大井町駅中央改札出て左直進、ヤマダ電気裏側)
地図:http://www.shinagawa-culture.or.jp/curian/
3.講演要旨:
近年「ハイブリッド」という言葉がよく使われている。ハイブリッドカー、ハイブリッド発電、ハイブリッド型太陽電池、ハイブリッド集積回路・・挙げてみるときりが無い。ちなみに「ハイブリッド」を広辞苑で引くと、「?雑種、?異種のものを組み合わせたもの」とあり、あまり印象的には良くない言葉であるが時流に乗ってしまうとその意味さえ超越してしまうものなのであろう。
「ハイブリッド」は近年、ポリマーの世界でも積極的に導入され、発展してきた材料であり、少し言葉自体が1人歩きしている感もあるが筆者の認識では、「本来、存在しえない全く異質の2つの特性を1つの系中に共存させること」の意味であり、完全に人工物、人造物である。私は、これはまさに化学の本質「錬金術」に相当する夢の技術であると思っている。
我々は有機成分と無機シロキサン成分が共有結合を介して一体化した構造が、有機特性、無機特性を相互に補完しあい、両特性を併有する材料が創製できるとの観点に立脚し、これまでに種々のタイプの共有結合型無機-有機ハイブリッド樹脂を開発し、コーティング用途に展開してきた。
無機-有機ハイブリッド樹脂を開発する場合、無機のデメリットを有機で改質し、有機の至らぬ部分を無機で補完するという考えをもって進めているが、得られたハイブリッド樹脂には無機の良い面、悪い面、有機の良い面、悪い面すべてを含んでいる。良い所取りということはありえず、これをしっかり理解して進めていく事が重要である。具体的には、「硬さ、耐熱性、耐久性」は無機シロキサン成分から、「密着性、可撓性・粘り」は有機成分から持ってくるという基本的な考え方を持って進めてきた。
本講演は、演者の22年間のハイブリッド樹脂の研究のメイキングオブを含め、さまざまなタイプの無機-有機ハイブリッド樹脂の紹介、最近のトピックスまで包括的に、かつ各論的にお話していこうと思っている。
4.略 歴
1981年 宇都宮大学工学部工学研究科修了
1982年 アトミクス(株)(旧名アトム化学塗料(株))入社
技術開発部・主幹、コーティング開発・主幹、機能材料技術部・部長を歴任
2016年 定年退職
専門 ・有機高分子合成
・ゾルゲル法による無機メタロキサン樹脂の合成
・無機-有機ハイブリッド型樹脂の合成
・UV硬化型機能性コーティング材
所属 ・高分子学会
・無機高分子研究会
・マテリアルライフ学会(表面界面物性研究会)
・表界研
・機能性フィルム研究会
・関西コンバーティングものづくり研究会
・科学技術者フォーラム
5.参加費 会場でお支払いください。
・科学技術者フォーラム(STF)正会員,学生 1,000円
・BCC-NET会員、ティー・エムレポート会員、経営支援NPOクラブ会員、NPO-BIN会員、
異普奇会会員、生体環境保全交流会会員、千葉県加工技術研究会会員、表界研会員、
BEST-JAPAN研究会、NPOエルダーシステム、その他友好団体会員 1,500円
・一般 2,000 円
*講演中の写真撮影などは、ご遠慮願います。
6.参加申込:下記の申込書に記入して、セミナー担当の木村 芳一 宛メールまたは
FAXでお申込みください。
TEL,FAX:045-301-2563 E-mail:yt.kimura@sea.plala.or.jp
*************セミナー参加申し込み ***************
<科学技術者フォーラム(STF)平成28年5月度セミナー(第167回)参加申込書>
●お名前: (ふりかな: )
●所属(会社,事務所、団体):
●メールアドレス:
●TEL: FAX:
●参加区分:
・科学技術者フォーラム(STF)正会員、学生 1,000円
・BCC―NET会員、NPO−BIN会員、ティー・エムレポート会員、経営支援NPOクラブ会員、異普奇会会員、生体環境保全交流会会員、千葉県加工技術研究会会員、表界研会員、
BEST-JAPAN研究会、NPOエルダーシステム、その他の友好団体 1,500円
・一般(紹介者: ) 2,000円
●懇親会:参加 不参加 (いずれか残す)
●領収書(講演会)の必要有無: 有 無 (いずれか残す)