科学技術者フォーラムH28年3月度セミナー案内「大型宇宙機のためのスペースデブリ研究と太陽電池開発」
2016年 02月 10日科学技術者フォーラムH28年 3月度セミナー(第165回)のご案内
「大型宇宙機のためのスペースデブリ研究と太陽電池開発」
宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究所 研究員 相馬 央令子(そうまえりこ)氏
http://sps.isas.jaxa.jp/index.html
人類が実際の宇宙開発を開始してから50年以上。その間に何千回もの打ち上げが行われ、数千トンもの
衛星やロケットが宇宙空間に投入されてきました。そして、役割を終えたり故障したりした宇宙機や、
運用上放出された部品、200回以上の爆発により発生した破片など多数のゴミが発生し、現在地球周回
軌道を回っています。これらのゴミは低軌道では秒速7km以上と非常に高速で運動しているため、人工
衛星や宇宙ステーションに衝突すると大変な被害をもたらします。2009年2月のイリジウム衛星への衝突
などすでに実際にデブリの衝突も発生しており、現在デブリ衝突のリスクは無視できないほど高くなって
しまっています。(JAXAホームページから)
本セミナーでは、理系女子・宇宙女子としてスペースデブリ、小型ソーラー電力セイル実証機(IKAROS)の
薄膜太陽電池の研究・開発・運用や大規模薄膜発電システム等の最先端の研究で活躍されている
相馬先生にスペースデブリの特徴や現状および宇宙ヨットの概要、薄膜太陽電池等を紹介して頂きます。
ご興味のある方は、奮って御参加ください。
1.日時:平成28年 3月 19日(土) 14:00 〜 16:50
講演終了後近くの会場で参加者の懇親を目的に懇親会開催する予定です。(19時頃まで)
2.会場:品川区立総合区民会館「きゅりあん」5F 第3講習室
(JR大井町駅中央改札出て左直進、ヤマダ電気裏側)
地図:http://www.shinagawa-culture.or.jp/curian/
3.講演要旨
現在、生活の様々な場面で人工衛星が活躍しています。天気予報やカーナビ、衛星放送など、宇宙に
ある人工衛星が地球の私たちの生活をサポートしています。人工衛星の歴史は、1957年10月にソ連(当
時)が世界最初の人工衛星スプートニクの打ち上げに成功したことから始まります。その後、各国でロ
ケットや宇宙機(人工衛星、探査機など)の技術開発が進み、いまではサッカー場とほぼ同じ大きさの宇
宙機である国際宇宙ステーションに、人が長期滞在するまでになりました。このような宇宙機の大型化
に伴い、宇宙のゴミ対策や大電力・軽量な太陽電池の研究の必要性が高まって来ました。
宇宙空間には、ロケット打ち上げの際などに発生する部品や役目を終えた人工衛星などが、たくさん
浮遊しています。このような宇宙にある不要な人工物のことを、宇宙ゴミ(スペースデブリ)といいます。
今まで、宇宙は広いので、多少のスペースデブリが発生してもあまり問題になりませんでした。
しかし、宇宙開発の発展に伴いスペースデブリは年々増加し、さらにこのスペースデブリは超高速(秒
速数km)で地球を周回しているのです。近年、運用中の人工衛星とスペースデブリが衝突する事故が起
きるなど、スペースデブリ衝突のリスクが増しています。
また、宇宙での活動を更に広げることを目指して、大型宇宙機のための大電力・軽量な太陽電池の研
究開発が進められています。2010年に打ち上げられた世界初の宇宙ヨットIKAROS(イカロス)をご存知
でしょうか。宇宙ヨットとは、100年ほど前に考えられた、燃料無しで宇宙を進むことができる夢のよ
うな宇宙船です。風に押されて海を進むヨットのように、太陽の光に押されて宇宙ヨットは宇宙を進み
ます。世界初の宇宙ヨットは、日本の若手研究者達によって実現しました。IKAROSは一辺14mの正方形
の帆を持つ大型宇宙機です。その帆には薄膜で軽量な太陽電池が搭載され、2010年に宇宙実証実験が行
われました。
本セミナーでは宇宙機の大型化で重要となる、スペースデブリの特徴や現状および宇宙ヨットの概要、
薄膜太陽電池などを紹介します。
4.経 歴
東京都出身
2003年 東京理科大学 工学部 電気工学科卒業
2005年 東京理科大学大学院 工学研究科 電気工学専攻 修士課程修了
2008年 東京理科大学大学院 工学研究科 電気工学専攻 博士後期課程修了。博士(工学)
2008年より現職
2009年より東京理科大学 工学部 非常勤講師を兼務
2002年より宇宙科学研究所にて、物体が秒速数kmで衝突した際の電波放射現象の解明および
スペースデブリの衝突検出システムの研究を行う。近年は小型ソーラー電力セイル実証機(IKAROS)の薄膜太陽電池の研究・開発・運用や大規模薄膜発電システムの研究に携わっている。
研究のかたわら、一般の人へ宇宙開発の魅力を伝える活動や女性科学者を増やす取組みの支援
なども行う。日刊工業新聞の「未来を駆ける新進研究者」欄、毎日新聞の「ひと」欄などで紹
介。
NHKラジオ深夜便の「列島インタビュー」やEテレ「サイエンスZERO」にも出演。
5.参加費 会場でお支払いください。
・科学技術者フォーラム(STF)正会員,学生 1,000円
・BCC-NET会員、ティー・エムレポート会員、経営支援NPOクラブ会員、NPO-BIN会員、
異普奇会会員、生体環境保全交流会会員、千葉県加工技術研究会会員、表界研会員、
BEST-JAPAN研究会、NPOエルダーシステム、その他友好団体会員 1,500円
・一般 2,000 円
*講演中の写真撮影などは、ご遠慮願います。
6.参加申込:下記の申込書に記入して、セミナー担当の山崎 茂 宛メール又はTELで
お申込み下さい。
TEL:070-6578-4291 E-mail:yamasaki2001@gmail.com
*************セミナー参加申し込み ***************
<科学技術者フォーラム(STF)平成28年 3月度セミナー(第165回)参加申込書>
●お名前: (ふりかな: )
●所属(会社,事務所、団体):
●メールアドレス:
●TEL: FAX:
●参加区分:
・科学技術者フォーラム(STF)正会員、学生 1,000円
・BCC―NET会員、NPO−BIN会員、ティー・エムレポート会員、経営支援NPOクラブ会員、異普奇会会員、生体環境保全交流会会員、千葉県加工技術研究会会員、表界研会員、
BEST-JAPAN研究会、NPOエルダーシステム、その他の友好団体 1,500円
・一般(紹介者: ) 2,000円
●懇親会:参加 不参加 (いずれか残す)
●領収書(講演会)の必要有無: 有 無 (いずれか残す)