科学技術者フォーラムH28年2月度セミナー案内「デュアルハルバッハ型電気機械の高効率化の実現と課題」
2015年 12月 18日科学技術者フォーラムH28年 2月度セミナー(第164回)のご案内
「デュアルハルバッハ型電気機械の高効率化の実現と課題」
工学院大学 名誉教授 工学博士 横山 修一 氏
http://www.kogakuin.ac.jp/news/2011/092202.html
http://www.sangakuplaza.jp/page/143704
地球温暖化対策COP21パリ協定が採択され、日本は温室効果ガス排出量の削減を、2030年までに13年度比26%とした。また削減目標の前提となるエネルギーミックス(電源構成比率)では、停止している原発を20〜22%、現在10%程度の再生可能エネルギーを倍以上の22〜24%まで引き上げるとしている。
再生可能エネルギーと言うと太陽光発電のほかに、風力発電、水力発電などがあり、発電機の効率化が重要な技術課題となってきます。
本セミナーでは、発電機の性能向上と、多くの産業で使われている、モータの効率向上による省エネに有効な、デュアルハルバッハ型電気機械(モータ、発電機)の高効率化技術について、色々な観点から紹介していただきます。
ご興味のある方は、ぜひご参加ください。
1.日時:平成28年 2月 6日(土) 14:00 〜 16:50
講演終了後近くの会場で参加者の懇親を目的に懇親会開催する予定です。(19時頃まで)
2.会場:品川区立総合区民会館「きゅりあん」5F 第3講習室
(JR大井町駅中央改札出て左直進、ヤマダ電気裏側)
地図:http://www.shinagawa-culture.or.jp/curian/
3.講演要旨
電気機械の代表的なモータ・発電機は、大変古くから研究開発されてきた。技術的にはすでに行き着くところまで来たように思われている。また特にモータは、使用されている範囲が広く効率向上による省エネは、エネルギー資源の無い日本は待ったなしの状態である。経済産業省「総合資源エネルギー調査会 省エネルギー基準部会 三相誘導電動機判断基準小委員会」にてモータのトップランナー化に向けた「最終取りまとめ報告書」がまとめられ2015年よりトップランナー化がスタートし、効率の目標値(IE3)が設定されている。
私どもは、低速回転、高出力かつ高効率のモータや発電機の開発に取り組んできた。これまではロータ(回転子)、ステータ(固定子)は、磁気飽和を伴う鉄心が使われてきたために鉄損、渦電流損、電機子反作用、コギング(振動トルク)等に伴い高効率にすることが困難であった。そこで、ネオジム系の永久磁石(PM)を利用し、固定子はコアーレス(鉄心が無い)化を図りコギングレス、低速(300rpm)、出力(1kw)、高効率(95%)を実現した。このクラスでは、IE3が84〜85%の効率目標設定であり、今回開発したモータは十分に達成していることになる。高効率のモータを実現するための方法は、従来から考えられている磁束密度を2倍程度(デュアルハルバッハ配列)にすることと、コイルと鎖交する磁束の最大値を理論的に算出し設計の基本に取り入れたことが効果を発揮し実現できたと考えている。またコアレスのコイルは空心であるために従来のモータに比較して軽く回転させることができるので、風力発電用にも利用できると考えている。このような設計基準は、特許として出願した。より一層、高効率にするための方法も検討しており、これまで効率向上のために色々と議論してきな研究内容についても講演する予定である。このようなモータを開発するまでには、科学技術振興機構(JST)や中小企業への補助金を受けたことを記しておく。
4.経 歴
(1)略 歴
1968年3月 工学院大学工学部電気工学科卒業
1970年3月 工学院大学大学院工学研究科電気工学専攻修士課程 修了
1983年3月 工学博士(工学院大学)
1970年4月〜1979年3月 工学院大学工学部電気工学科 助手
1992年4月 工学院大学工学部電気工学科 教授 学長補佐(2003年から2009年)
2013年3月 工学院大学 退職
2013年4月 名誉教授
(2)学術上の主な業績
第一期、 電力系統に使われている保護継電器の特性解析の研究に従事
第二期、 生体制御系の研究特にロボットの視覚及び触覚センサーに関する研究に従事。この研究成果は、カメラに使われている赤目対策用のプレフラッシュと本フラッシュの最適時間遅れに利用されている。
第三期、 脳内神経系統の伝達経路及びその応用(ロボット)に関する研究を行い、神経軸作の新たなモデル構築を提案した。この研究成果(日本獣医大学との共同研究)をテンカン発作時のマウスに応用し神経伝達経路の瞬時移動を解明した。
第四期、 現代制御理論を応用した各種産業用機械の最適制御及び温度制御の研究に従事。この研究により産業用ロボット及び産業用押出成形機、IC製造装置等の精密な制御に応用された。
(3)著 書
電気工学概論(槇書店)、パソコン通信の学び(槇書店)、基礎と実践 制御工学の基礎(コロナ社)
5.参加費 会場でお支払いください。
・科学技術者フォーラム(STF)正会員,女性、学生 1,000円
・BCC-NET会員、ティー・エムレポート会員、経営支援NPOクラブ会員、NPO-BIN会員、
異普奇会会員、生体環境保全交流会会員、千葉県加工技術研究会会員、表界研会員、
BEST-JAPAN研究会、NPOエルダーシステム、その他友好団体会員 1,500円
・一般 2,000 円
*講演中の写真撮影などは、ご遠慮願います。
6.参加申込:下記の申込書に記入して、セミナー担当の木村 茂雄 宛メールまたはFAXでお申込みください。
TEL,FAX:047-485-2465 E-mail:s_kimura_tqgj@yahoo.co.jp
*************セミナー参加申し込み ***************
<科学技術者フォーラム(STF)平成28年 2月度セミナー(第164回)参加申込書>
●お名前: (ふりかな: )
●所属(会社,事務所、団体):
●メールアドレス:
●TEL: FAX:
●参加区分:
・科学技術者フォーラム(STF)正会員、学生 1,000円
・BCC―NET会員、NPO−BIN会員、ティー・エムレポート会員、経営支援NPOクラブ会員、異普奇会会員、生体環境保全交流会会員、千葉県加工技術研究会会員、表界研会員、
BEST-JAPAN研究会、NPOエルダーシステム、その他の友好団体 1,500円
・一般(紹介者: ) 2,000円
●懇親会:参加 不参加 (いずれか残す)
●領収書(講演会)の必要有無: 有 無 (いずれか残す)