H27年4月度科学技術者フォーラムセミナー案内「ロボットと共生する社会」
2015年 03月 26日科学技術者フォーラムH27年 4月度セミナー(第154回)のご案内
「ロボットと共生する社会」
さきがわら
千葉工業大学 未来ロボット技術研究センター 室長 先川原 正浩 氏
http://www.furo.org/ja/member/sakigawara.html
政府は、産業競争力会議で、成長戦略の改定版に、革新的なロボット開発を通じて新たな産業革命を起こす考えを盛り込むことにしました。ロボット開発を含むイノベーションの推進に向け、研究機関や大学、企業が研究開発組織を一体的に運営するための環境整備を打ち出す方針も決めました。
本セミナーでは、災害時の状況調査や救助などの開発の可能性や、福祉・介護や警備ロボットの将来展望などを福島第一原発に投入した災害対応ロボット「クインス」(Quince)通して、ご紹介いただく予定です。ご興味のある方は、ぜひご参加ください。
1.日時:平成27年 4月18日(土) 14:00 〜 16:50
講演終了後近くの会場で講師を囲んで懇親会開催(19時頃まで)
2.会場:品川区立総合区民会館「きゅりあん」5F 第4講習室
(JR大井町駅中央改札出て左直進、ヤマダ電気裏側)
地図:http://www.shinagawa-culture.or.jp/curian/
3.講演要旨
2011年3月、福島第一原発の水素爆発事故があり、災害対応ロボット「クインス」(Quince)の投入はとても大きな話題になった。クインスは、人間が入れない危険な閉鎖空間内の探査を目的に開発されたロボットである。国の支援も受けながら、2006年から5年をかけて研究され、2010年に完成したものだ。クインスは、例えば、地下鉄サリン事件のように地下空間に有毒ガスがまかれるなどの事態、あるいは巨大地震で建物が倒壊しレスキュー隊すら入っていけない危険な場所の探査などを想定している。
2011年3月11日の震災直後、我々のチームはクインスを持参して仙台市若葉区の被災地に入った。ところが被災地は、想像していた状態とは様相が大きく異なっていた。地震による建物倒壊よりも、津波に押し流された泥と瓦礫が深刻で、閉鎖空間を探査するクインス本来の能力が発揮できる状況ではなかったのである。
福島第一原子力1,3号機ではすでに水素爆発が起きていたが、クインスは原発事故での活用をまったく想定していなかった。それでも、水素爆発を起こした原子炉建屋に瓦礫が散乱していることは容易に想像できた。瓦礫の中で働けるロボットは、国内外を含めてクインスが性能面で一番優れている。いずれは我々に現場探査の要請が来るだろうと予想し、1号機水素爆発の3日後から独自に「原発対応ロボット」への改造を始めたのである。
クインスを実際に現場投入するまでには、遠隔コントロールをどうするか、高い放射線の環境下でロボットが正常に稼働するのか等々、さまざまな問題に対処する必要があった。
本講演では、上記のような原発災害対応ロボットについて裏話を含めた開発事情から、福祉・介護ロボットや警備ロボットといった人の役に立つロボットを中心に、豊富な動画を用いてわかりやすく紹介するものである。また、ロボット製作を手がけたい方のヒントになるロボットコンテストについても言及する。
4.経 歴
(1)略 歴
1963年 5月 東京都生まれ。
1987年 3月 千葉工業大学工学部電気工学科卒業。
1989年 3月 千葉工業大学大学院金属工学研究科修士課程修了。
1989年 4月 株式会社オーム社に入社。出版部に所属し、主に電気電子系の書籍企画・編集に従事。
1998年12月 副編集長としてロボット専門誌「ロボコンマガジン」の創刊メンバーとなる。
2000年 1月〜2003年5月 ロボコンマガジン編集長。
2003年5月 オーム社退社。
2003年6月 千葉工業大学 未来ロボット技術研究センター 室長
千葉工業大学 未来ロボット技術研究センター設立時に事務局の室長として就任、現在に至る。
2006年4月より東京医科歯科大学 非常勤講師。(兼任)
(2)活 動
未来ロボット技術研究センターの運営・広報活動のみならず、さまざまな団体と協力し合いながら、次世代ロボット産業の創出や技術者の社会的地位向上を目標に活動している。
二足歩行ロボットによる格闘競技大会「ROBO-ONE」の企画・設立をはじめ、多くのロボットコンテストにて委員・審査員を務める。また、新聞・雑誌・TV番組・イベント等のロボット関連企画を多数手掛ける。
5.参加費 会場でお支払いください。
・科学技術者フォーラム(STF)正会員,女性、学生 1,000円
・BCC-NET会員、ティー・エムレポート会員、経営支援NPOクラブ会員、NPO-BIN会員、
異普奇会会員、生体環境保全交流会会員、千葉県加工技術研究会会員、表界研会員、
BEST-JAPAN研究会、NPOエルダーシステム、その他友好団体会員 1,500円
・一般 2,000 円
*講演中の写真撮影などは、ご遠慮願います。
6.参加申込:下記の申込書に記入して、セミナー担当の木村 茂雄 宛メールまたはFAXでお申込みください。
TEL,FAX:047-485-2465 E-mail:s_kimura_tqgj@yahoo.co.jp
*************セミナー参加申し込み ***************
<科学技術者フォーラム(STF)平成27年 4月度セミナー(第154回)参加申込書>
●お名前: (ふりかな: )
●所属(会社,事務所、団体):
●メールアドレス:
●TEL: FAX:
●参加区分:
・科学技術者フォーラム(STF)正会員、女性、学生 1,000円
・BCC―NET会員、NPO−BIN会員、ティー・エムレポート会員、経営支援NPOクラブ会員、異普奇会会員、生体環境保全交流会会員、千葉県加工技術研究会会員、表界研会員、
BEST-JAPAN研究会、NPOエルダーシステム、その他の友好団体 1,500円
・一般(紹介者: ) 2,000円
●懇親会:参加 不参加 (いずれか残す)
●領収書(講演会)の必要有無: 有 無 (いずれか残す)