H26年6月度セミナー案内「CFRTP(炭素繊維強化熱可塑性プラスチック)の実用化技術」
2014年 04月 08日科学技術者フォーラムH26年 6月度セミナー(第144回)のご案内
「CFRTP(炭素繊維強化熱可塑性プラスチック)の実用化技術」
―簡易設備による炭素繊維強化熱可塑性複合材料の成形法の開発と機械的特性評価―
日本大学 生産工学部 機械工学科 教授 邉 吾一氏
http://www.me.cit.nihon-u.ac.jp/lab/ben/
航空機や高級車にCFRP(熱硬化性の炭素繊維強化プラスチック)が使われ、軽量化による省エネや強度向上による安全性が注目されています。このCFRPに比べて、成形時間を大幅に短縮でき、引っ張り強度や曲げ強度など同等の力学的特性を持ち自動車部品や広範囲の構造部材への適用性などが見込まれる、CFRTP(炭素繊維強化熱可塑性プラスチック)の実用化技術について講演いただきます。
本セミナーでは、先生の専門分野の技術について分かりやすくご説明いただき、将来の展望と可能性などをご紹介いただく予定です。ご興味のある方は、ぜひご参加ください。
1.日時:平成26年 6月 7日(土) 14:00 〜 16:50
講演終了後近くの会場で講師を囲んで懇親会開催(19時頃まで)
2.会場:品川区立総合区民会館「きゅりあん」5F 第3講習室
(JR大井町駅中央改札出て左直進、ヤマダ電気裏側)
地図:http://www.shinagawa-culture.or.jp/curian/
3.講演要旨
熱可塑性樹脂(Thermal Plastic, TP)は,架橋構造を持たない直鎖状の高分子がマトリックスであるため加熱により再溶融ができ,二次賦型が容易で,リサイクルやリユースが可能であり,環境負荷が少ない.この樹脂を母材に用いた繊維強化熱可塑性プラスチック(FRTP)を自動車部材へ応用することが検討されている.従来から熱可塑性樹脂だけ,あるいは短繊維が入った樹脂ペレットを用いて射出成形法で機械部品を成形されているが,FRTPを自動車用構造部材に適用するには長繊維を高い繊維含有率で強化した高強度なFRTPを製作しなければならない.
しかし,FRTPのマトリックスである熱可塑性樹脂は融点以上に加熱しても粘性が高く,繊維束内部へ樹脂を充填するためには高温・高圧力・長時間が必要であり,低粘度な樹脂を注入するだけで済むFRPの成形とは異なり,簡易な設備ではできない.一方で,FRPのように簡易な設備で,優れた機械的特性を実現可能なFRTPの開発の取り組みが講演者らによって既に報告され,その一環として,講演者らはε−カプロラクタムを利用した現場重合型ポリアミド6をマトリックスとし,ガラス繊維の織物を用いたFRTPの成形に成功し,その機械的特性を評価0)した.
本講演ではこれまでの成果を触れながら,現場重合εカプロラクタムをマトリックスとし,カーボン繊維の織物を強化材としたCFRTPをRTM法で成形し、その結晶化度および機械的特性に与える成形条件の影響を明らかにする。さらに,既に高分子となっているポリアミド6のペレットから再溶融させて賦形した樹脂フイルムをマトリックスとし,同じカーボン繊維の織物と重ね合わせ、ホットプレス法により成形したCFRTPの機械的特性とRTM法を用いた現場重合のεカプロラクタムで成形したCFRTPの機械特性を比較・検討した結果についても報告する.
4.経 歴
(1)略 歴
1974年 東京大学大学院工学系研究科博士課程航空学専攻修了
東京大学より工学博士を取得
1975年 日本大学助手として生産工学部勤務し
1988年 米国デラウエア大学で客員助教授として在外研究
1990年 日本大学教授、現在に至る
1996年 米国コロラド大学で客員教授として在外研究
(2)社会的活動
・強化プラスチック協会会長(現在)
・千葉県複合材技術研究会会長(現在)
・日本建築センターFRP評定委員会委員長(現在)
・日本複合材料学会元会長
・日本機械学会関東支部千葉ブロック長
そのほか千葉県関係各種委員会の委員
(3)表彰
・日本機械学会関東支部功績賞、
・日本複合材料学会技術賞、
・強化プラスチック協会功労賞と論文賞、
・日本材料学会論文賞他
5.参加費 会場でお支払いください。
・科学技術者フォーラム(STF)正会員,女性、学生 1,000円
・BCC-NET会員、ティー・エムレポート会員、経営支援NPOクラブ会員、NPO-BIN会員、
異普奇会会員、生体環境保全交流会会員、千葉県加工技術研究会会員、表界研会員、
BEST-JAPAN研究会、その他友好団体会員
1,500円
・一般 2,000 円
*講演中の写真撮影などは、ご遠慮願います。
6.参加申込:下記の申込書に記入して、セミナー担当の木村 茂雄 宛メールまたはFAXでお申込みください。
TEL,FAX:047-485-2465 E-mail:s_kimura_tqgj@yahoo.co.jp
*************セミナー参加申し込み ***************
<科学技術者フォーラム(STF)平成26年 6月度セミナー(第144回)参加申込書>
●お名前: (ふりかな: )
●所属(会社,事務所、団体):
●メールアドレス:
●TEL: FAX:
●参加区分:
・科学技術者フォーラム(STF)正会員、女性、学生 1,000円
・BCC―NET会員、NPO−BIN会員、ティー・エムレポート会員、経営支援NPOクラブ会員、異普奇会会員、生体環境保全交流会会員、千葉県加工技術研究会会員、表界研会員、BEST-JAPAN研究会、
その他の友好団体 1,500円
・一般(紹介者: ) 2,000円
●懇親会:参加 不参加 (いずれか残す)
●領収書(講演会)の必要有無: 有 無 (いずれか残す)