H23年12月度セミナー(第114回)「超分子ネットワークの基礎と実用化」
2012年 01月 03日◆◇科学技術者フォーラム◇◆
各位
NPO法人科学技術者フォーラムH23年12月度セミナー(第114回)のご案内を致します。
児山 豊
080-3453-6327
NPO法人科学技術者フォーラム
style=color:#0000FF; target=_blank>http://www.stf.or.jpセミナー担当
科学技術者フォーラムH23年12月度セミナー(第114回)のご案内
「超分子ネットワークの基礎と実用化」
東京大学 新領域創成科学研究科 教授 伊藤 耕三 氏
最近、特殊構造高分子材料ソフトマテリアルが革新的な新材料として注目を集めております。すでに、本材料についての概要は9月度セミナー「中性子散乱とソフトマテリアル創出」(講師東京大学物性研究所柴山教授)で説明がありましたが、今回は、その先端研究者の東京大学伊藤教授に、その詳細につき、実用化状況なども含め、幅広く解説をして頂きます。本材料は、様々な用途に利用可能で、自動車メーカーと共同開発された塗装材料は、すでに、自動車ボディーや携帯用ボディーに実用化されております。その超弾性的性能が応用された結果、傷がついても直ぐ消える、といった不思議な効果を示すことから、大きな話題となっており、今後、さらに、広い範囲での応用化が期待されます。当日はサンプルでのデモなどで、その優れた性能を実感できると思います。今回のセミナーの説明により、多くの方がこの材料に興味を持ち、その応用について検討頂ければ幸いです。皆様のご参加をお待ちいたします。
1.日時:
平成23年12月2日(金)14時〜16時50分
講演終了後近くの会場で懇親会開催(19時頃まで)
2.会場:
品川区立総合区民会館「きゅりあん」5F第4講習室
(JR大井町駅中央改札出て左直進、ヤマダ電気裏側)
地図:
style=color:#0000FF; target=_blank>http://www.shinagawa-culture.or.jp/curian/
3.講演内容
高分子の架橋(共有結合による化学架橋)は、1839年のグッドイヤーによる天然ゴムの加硫に端を発すると言われている。それまでの天然ゴムは非共有結合による物理架橋を形成し、変形に対してすぐに元に戻れない材料であったのに対して、加硫ゴムは瞬時に元に戻り、いわゆる大変形に対して弾性を示す初めての高分子材料となった。この発見がタイヤをはじめ、現在の化学産業の興隆をもたらすきっかけとなったことはよく知られている。しかし従来の架橋には、架橋点が高分子に固定されるために、一度できた不均一構造が永久に残ってしまうという問題点があった。最近、我々の研究室では、ネックレス状の超分子構造を利用して、架橋点が自由に動く高分子材料を合成することに成功し、これを超分子ネットワークまたは環動高分子と名付けた。このような架橋点が自由に動く高分子材料は概念としても新しく、日米中欧で物質に限定されない基本特許が成立済みである。グッドイヤーによる化学架橋の発見以来、超分子ネットワークについては、架橋点が固定していることを前提としてこれまでに実験・理論の両面で膨大な研究が行なわれてきたが、2000年になって架橋点が自由に動く材料が初めて登場し、架橋高分子材料に関するこれまでの常識が次々と塗り替えられつつある。また、本発明の応用を促進するためにベンチャー企業アドバンスト・ソフトマテリアルズ社を設立した結果、超分子ネットワークの実用化も急速に進んでおり、耐傷性塗料や振動吸収材の分野ではすでに商品が販売されている。本講演では、以上のような背景を踏まえ、超分子ネットワークについての基礎と実用化例を紹介する。
4.講師紹介
1981年 東京大学工学部物理工学科卒業
1986年 東京大学大学院工学系研究科博士課程修了(工学博士)
1986年 通商産業省工業技術院繊維高分子材料研究所研究員
1990年 同上 主任研究官
1991年 東京大学 工学部 講師
1994年 同上 助教授
2003年 東京大学大学院新領域創成科学研究科 教授
2005年 アドバンスト・ソフトマテリアルズ株式会社取締役を兼務
賞罰
平成17年度 高分子学会賞
平成18年度 第1回モノづくり連携大賞(日刊工業新聞社、NEDO)
平成23年度 液晶学会論文賞(B部門)
5.参加費
会場でお支払いください。
・科学技術者フォーラム(STF)正会員 1,500円
・BCC-NET会員、経営支援NPOクラブ、異普奇会会員、ティーエム・レポート会員もったいない学会会員、その他の友好会員 2,000 円
・学生、女性 1,500円
・一般 2,500 円
*講演中の写真撮影などは、ご遠慮願います。
6.参加申込み:
下記の申込書に記入してセミナー担当の児山豊宛メール又はFAXでお申込みください。
児山 豊 TEL&FAX: 03-3847-8336
E-mail:y.koyama@4306.bell-net.ne.jp
■セミナー参加申し込み
<科学技術者フォーラム(STF)平成23年12月度セミナー(第114回)参加申込書>
●お名前: (ふりかな: )
●所属(会社,事務所、団体):
●メールアドレス:
●TEL: FAX:
●参加区分:
科学技術者フォーラム(STF)正会員
BCC会員
ティーエム・レポート会員
経営支援NPOクラブ会員
異普奇会会員
もったいない学会会員
その他の友好会員
学生、一般(紹介者: )
*該当を○で囲んでください
●懇親会:参加 不参加 (いずれか残す)
●領収書(講演会)の必要有無: 有 無