H26年3月度セミナー案内「素材からモノづくりを変える」―放電プラズマ焼結(SPS)技術の最近の技術動向―
2014年 01月 20日科学技術者フォーラムH26年3月度セミナー(第141回)のご案内
「素材からモノづくりを変える」
―放電プラズマ焼結(SPS)技術の最近の技術動向―
株式会社エヌジェーエス専務取締役 SPSセンター長 工学博士 鴇田正雄 氏
機械的加圧とパルス通電加熱によって焼結、接合、合成を行う放電プラズマ焼結法は、従来の焼結法に比べて、焼結時間が短く、低温領域で高密度焼結を実現でき、さらに省エネであるという大きな特長を持っています。本技術により、難焼結・接合材料の焼結、接合が可能になり、粒界制御・粒成長制御が容易になり、さらに特色ある高機能性材料が開発されています。この技術の解説を通し、「素材からモノづくりを変える」をご講演して頂きます。
1.日時:平成26年3月 15日(土) 14:00 〜16:45
講演終了後近くの会場で講師を囲んで懇親会開催(19時頃まで)
2.会場:品川区立総合区民会館「きゅりあん」5F第3講習室
(JR大井町駅中央改札出て左直進、ヤマダ電気裏側)
地図:http://www.shinagawa-culture.or.jp/curian/
3.講演要旨
純国産技術で「素材からモノづくりを変えませんか?」が本講演のメインテーマです。
現在、我が国では「科学技術立国」、「知財立国」、「モノづくり立国」を目指し行政指導に基づく多くの国プロジェクトが推進されています。これらを実現するためのキーテクノロジーのひとつとなるのが新しいプロセス技術と新材料です。加工法、工作機械等過去30年の技術開発の経緯歴史を振り返って見ると、技術改良の積み重ねは有っても“革新的新プロセス”は殆ど登場してきていないと言っても過言ではありません。
放電プラズマ焼結(SPS)技術は、大電流パルス通電焼結法とも呼ばれ日本で生まれ育った独自技術であり「焼結」「接合」「表面改質」「合成」の4分野に跨るプロセスで、省エネ・環境低負荷型・迅速・反応性焼結・電磁エネルギー支援などを特徴とする新しい材料合成技術です。一方、傾斜機能材料(FGMs)は日本発の「夢の新素材」と言われている先進新材料です。いずれも、大企業・中小・零細企業に拘わらずアイデアひとつで新ビジネスの創生ができます。また誰でも容易に操作可能なプロセス装置です。今日SPSは国内外の様々な材料学会で特別セッションとし取り上げられ世界各国の研究者・技術者の間で多くの講演発表・討論が行われています。その応用分野は自動車、家電、エレクトロニクス、バイオ、金型・工具分野その他多岐に亘り、例えば、新クリーンエネルギーの熱電発電用半導体材料やカーボンナノチューブ応用の超放熱ナノ複合材料の合成にも利用されます。SPSは「今が旬」な最先端技術と言えます。ナノテクノロジーや新素材を軸とする新産業創出は国策課題のひとつです。この様な背景の中で、SPSは新しい『モノづくり』技術として産業界に広がり始め、欧州各国・米国をはじめ中国、韓国、台湾、シンガポールなど近隣アジア諸国の大学・国公立研究所・民間企業においてもその有用性が認知され、近年ではBRICsのブラジル、ロシア、インド各国学術研究機関が採用しています。周知の如く、日本国内における「モノづくり」環境は年々厳しさを増してきています。優れたアイデアがあればFGMsという新素材とSPSという新プロセスとの組み合わせで世の中にない特許性の高い新製品を創り出すことが可能となります。
本講演ではSPS技術の歴史、原理と特徴および応用例、最近の技術動向、R&D型ビジネスなど
について紹介します。
4.経歴
1948年3月18日 東京都墨田区生まれ
1968年3月 東京都立工業高等専門学校機械工学科(現・都立産業技術高専)卒業
1968年4月 ジャパックス株式会社研究部入社。 高エネルギー密度加工法における高電圧放電現象、放電衝撃圧力成形・電磁成形などの塑性加工法、放電・電解加工技術の研究開発に従事。海外部長、企画部長を歴任
1989年9月 ジャパックス株式会社 退社
1989年10月 住友石炭鉱業株式会社 技術本部研究開発部入社。 マーケッティングマネジャー、研究開発部長とし放電プラズマ焼結(SPS)法、SPS装置研究開発・製造および各種先端材料合成技術の研究開発責任者。新素材事業部焼結システム事業部長兼開発センター所長。同社子会社 (株)イズミテック常務取締役焼結事業部長兼務などを歴任。焼結技術をベースに新規事業部門の創設を行う。
1995-1996年 東北大学金属材料研究所 非常勤講師
1996-2001年 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)日米国際共同委託研究プロジェクト
「産業基盤技術研究開発/傾斜機能材料の開発」の研究開発プロジェクトリーダー
2000年5月(社)粉体粉末冶金協会から“放電プラズマ焼結法の開発と実用化”で「技術功績賞」受賞
2001-2004年 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)産業技術実用化開発助成事業
『傾斜機能性超耐摩耗超硬合金の実用化技術開発』の研究開発実施責任者
2005年8月 住友石炭鉱業SPS事業部門を分社化し、子会社SPSシンテックス株式会社を設立
専務取締役 SPS R&Dセンター長に就任
2008年5月 SPSシンテックス株式会社 退任・退社
2008年8月 株式会社エヌジェーエス 取締役に就任。 国内外へSPS技術普及とコンサルティ
ングを行う。とくにSPS生産システム技術実用化と中小企業の『モノづくり』事
業化支援に尽力する。
2010年3月 専務取締役SPSセンター長に就任。同年7月同志社大学田辺キャンパスD-egg
(ベンチャーラボ) 内に「関西SPSセンター」を開設し現在に至る。
2010年3月 大阪大学大学院 工学研究科マテリアル生産科学後期博士課程修了 (工学博士)
2012年10月 中小企業6社連合のJASC「日本SPSコンソシーアム」グループを設立
<役職>
(社)粉体粉末冶金協会 参事;傾斜機能材料研究会 監事(技術移転・普及委員会 副委員長);
通電焼結研究会(旧称:SPS研究会)世話人(幹事);(財)航空宇宙技術振興財団 AIST技術アドバイザー;(独)物質・材料研究開発機構NIMS 技術アドバイザー;(株)シンターランド 技術顧問
5.参加費 会場でお支払いください。
・科学技術者フォーラム(STF)正会員,女性、学生 1,000円
・BCC−NET会員、ティー・エムレポート会員、経営支援NPOクラブ
会員、NPO−BIN会員、異普奇会会員、生体環境保全交流会会員、
千葉県加工技術研究会会員、表界研会員、その他友好団体会員 1,500円
・一般 2,000 円
*講演中の写真撮影はご遠慮願います。
6.参加申込:下記の申込書に記入して、セミナー担当の木村芳一宛メールまたは
FAXでお申込ください。
TEL,FAX:045-301-2563 E-mail:yt.kimura@sea.plala.or.jp
*******セミナー参加申し込み *****************
<科学技術者フォーラム(STF)平成26年3月度セミナー(第141回)参加申込書>
●お名前: (ふりかな: )
●所属(会社,事務所、団体):
●メールアドレス:
●TEL: FAX:
●参加区分:(該当するものに○印をつけてください)
・科学技術者フォーラム(STF)正会員、女性、学生
・BCC―NET会員、NPO−BIN会員、ティー・エムレポート会員、経営支援NPO
クラ ブ会員、異普奇会会員、生体環境保全交流会会員、千葉県加工技術研究会会員、
表界研会員、その他の友好団体
・一般(紹介者: )
●懇親会:参加 不参加 (いずれか残す)
●領収書(講演会)の必要有無: 有 無 (いずれか残す)