H25年5月度セミナー案内「明日を拓く超精密微細加工イノベーション」
2013年 03月 19日科学技術者フォーラムH25年 5月度セミナー(第131回)ご案内
「明日を拓く超精密微細加工イノベーション」
千葉大学大学院工学研究科人工システム科学専攻 森田 昇 教授
超精密微細加工技術の現状と課題について述べた後、ナノスケールの超微細加工と計測およびこれらを応用した各種材料の加工計測手法に関する研究成果を紹介、最後に超精密微細加工技術の将来を展望していただきます。超精密微細加工についての研究成果を紹介し、幅広い観点から解説していただきます。
ご興味がある方は、是非ご参加ください。
1.日時:平成25年 5月10日(金) 14:00 〜 16:50
講演終了後近くの会場で講師を囲んで懇親会開催、ふるってご参加ください(19時頃まで)
2.会場:品川区立総合区民会館「きゅりあん」5F第3講習室
(JR大井町駅中央改札出て左直進、ヤマダ電気裏側)
地図:http://www.shinagawa-culture.or.jp/curian/
3.講演要旨
?ナノファクトリーのための自立型微細加工・計測システムの開発とナノスケール機械加工
近年,様々な分野で3次元微細構造の形成技術が必要とされている.微細構造の作製法としては,フォトリソグラフィー技術が一般的である.しかし,マスクプロセスと平面的な積層技術を主体としているため,多様な材料に対する複雑な3次元構造の形成に関しては制約が多い.一方,機械加工を用いれば,多様な材料に対する複雑な3次元構造の作製は容易であるが,ナノスケールではスループットが低く実用技術には至っていない.本研究は,摩擦力顕微鏡(FFM)機構によるナノスケール加工時に発現する物理化学的な作用に着目し,加工部の物理化学的作用と加工表面層の関係を明らかにするとともに,その基礎特性およびメカニズムを究明することで,高能率な3次元微細構造の形成法を提案・検証する研究成果についてまとめたものである.
?微小径ドリル加工における切削抵抗計測技術の開発と応用
切削加工における切削抵抗は,加工機構の解明や被削性の評価に最も重要な因子である.とくに近年注目されている直径0.1mm以下の微小径ドリル加工において,加工時に発生する微弱なスラスト力とトルクを同時計測可能な実用装置は従来存在しない.このような背景から,本研究は,微小径ドリル加工時の微弱なスラスト力とトルクを同時計測可能な検出機構とこれを工具主軸内部に組込んだ「力センサ内蔵型スピンドル」を新たに提案・開発し,これを応用して折損予防制御された卓上型小型ドリル加工装置を提案・試作することで,その実用性を検証した研究成果についてまとめたものである.
?切削加工を利用した軟質コンポジット材のスライシング工法と機能性シートへの応用
本研究は,軟質コンポジット材の機能性シートを切削加工によって高品質に作製することを目的として,二次元切削モデルを用いた基礎的研究により軟質コンポジット材の切削加工メカニズムの解明,最適加工条件の選定,工具形状が切りくず形態に与える影響等を詳細に検証するとともに,この知見に基づいて実用的な切削加工(スライシング)装置の最適設計と高機能性熱伝導シートの製造法を新たに提案・検証する研究成果についてまとめたものである.
?硬脆材料の超精密加工を可能とする超精密旋盤の開発とガラスの延性モード切削への応用
ガラス製品の生産方法は伝統的な研削・研磨,または加熱・軟化させた塑性加工が現在においても主流である.ガラス材料は,金属同様の加工方法では容易に脆性破壊を起こすが,0.1μm程度といわれる延性−脆性遷移点(dc値)を下回る切取り厚さであれば延性モード切削が可能になる.本研究は,ガラスに代表される硬脆材料の生産手法として,超精密加工技術に基づいた延性モード切削を提案し,ガラスの延性モード切削技術の実用化を最終目標とし,ガラスの延性モード加工を実現するための超精密旋盤に必要な要素技術とその検証,加工方法と加工メカニズムの解明,そして加工時に発生する問題点と解決策を検証した研究成果についてまとめたものである.
4.経歴
(1)略歴
1983年3月 千葉大学大学院工学研究科修士課程修了(工学修士)
〜1988年3月 ?東芝 生産技術研究所レーザ研究部
1988年4月 千葉大学大学院自然科学研究科博士後期課程入学
1991年3月 千葉大学大学院自然科学研究科博士後期課程修了(学術博士)
1991年4月 千葉大学工学部助手
1995年6月 千葉大学工学部助教授
2002年4月 富山大学工学部教授
2006年4月 富山大学大学院教授
2011年4月 千葉大学大学院教授(現在に至る)
(2)学会関係
1985年10月 (社)精機学会(現,精密工学会)会員,校閲協力委員,評議員,理事(会誌編集委員長)(現在に至る)
1988年9月 (社)日本機械学会正員,部門運営委員・幹事,商議員,評議員,論文集編修委員,校閲委員,会誌編修部会委員,メカライフ編修委員長
1991年10月 (社)砥粒加工学会正会員,会誌編集委員会幹事・同委員長,出版部会幹事・同部会長,理事,副会長,監事,副会長(現在に至る)
(3)表彰
1991年3月 日本機械学会賞研究奨励賞
1992年3月 精密工学会論文賞
1994年10月 精密工学会「高城賞」
1997年6月 工作機械技術振興財団「奨励賞」(1998,1999,2000年も受賞)
1999年6月 工作機械技術振興財団「論文賞」(2007年も受賞)
1999年9月 砥粒加工学会論文賞(2件)
2002年10月 精密工学会「高城賞」
2009年3月 精密工学会論文賞
2010年6月 型技術協会奨励賞
5.参加費 会場でお支払いください。
・科学技術者フォーラム(STF)正会員,女性、学生 1,000円
・BCC-NET会員、ティー・エムレポート会員、経営支援NPOクラブ会員、
異普奇会会員、もったいない学会会員、千葉県加工技術研究会会員、表界研会員、
その他友好団体会員 1,500円
・一般 2,000 円
*講演中の写真撮影などは、ご遠慮願います。
6.参加申込:下記の申込み書に記入して、セミナー担当の木村 茂雄 宛メール又はFAX
でお申込み下さい。
木村 茂雄 TEL 080-5652-1466 FAX: 047-485-2465
E-mail:s_kimura_tqgj@yahoo.co.jp
*********セミナー参加申し込み *****************
<科学技術者フォーラム(STF)平成25年5月度セミナー(第131回)参加申込書>
●お名前: (ふりかな: )
●所属(会社,事務所、団体):
●メールアドレス:
●TEL: FAX:
●参加区分:科学技術者フォーラム(STF)正会員、BCC―NET会員、ティー・エムレポート会員、経営支援NPOクラブ会員、異普奇会会員、もったいない学会会員、千葉県加工技術研究会会員、表界研会員、その他の友好団体学生、一般(紹介者: )*該当を○で囲んでください
●懇親会:参加 不参加(いずれか残す)
●領収書(講演会)の必要有無: 有 無