1.日時:2023年10月28日(土)14:00~16:45
2.会場:品川区総合区民センター(きゅりあん)4F 第一特別講習室
JR大井町駅東口前 https://www.shinagawa-culture.or.jp/curian/access.html
☆ WEB(ZOOMオンライン)参加も可能です。
3.講演概要
リチャード・ファインマンは最後に生物のように動くナノロボットを創ろうとし、 ”What I cannot create, I do not understand.”という言葉を残した。ナノロボット創生の難しさは一つの専門分野だけでは到達しえない境界領域であること、分子の自己組織化や非平衡定常状態のようにこれまでの工学とは異なる原理に基づく創生技術が必要なことにある。日本では、このようなナノロボット創生技術の一つとして、2010年よりDNAやタンパク質などの生体分子を素材とした分子ロボット技術の研究が精力的に推進されてきた。分子ロボットは生物と同じように生体分子を素材としているが、感覚、知能、運動というロボットの基本機能を備えた人工物であり、これまでに人工アメーバや人工筋肉などのプロトタイプが創生されている。
本講演では、分子ロボット技術について、その基本コンセプトやこれまでの歩みを概観するとともに、分子ロボットの応用技術ならびにVR(Virtual Reality)を用いた分子ロボット設計支援システムについて紹介する。
4.講師略歴: https://konagaya-lab.sakura.ne.jp/
東京都生まれ。1980年東京工業大学理工学研究科 情報科学専攻修士修了。NEC入社。北陸先端科学技術大学院大学知識科学研究科・教授、理化学研究所ゲノム科学総合研究センター・プロジェクトディレクターなどを経て、2009年東京工業大学・教授、2019年東京工業大学・特任教授。
【専門分野】 分子ロボティクス、分子ロボット倫理、生命情報学、高性能計算、
【主な学協会等の活動歴】 NPO法人情報計算科学生物(CBI)学会・理事長、など
【受賞歴】 人工知能学会論文賞(2022), 人工知能学会全国大会優秀賞「一般セッション口頭部門(2018), 日本応用数理学会ベストオーサー賞(2015), 日本シミュレーション学会論文賞受賞(2007), Distinguished paper award in Euro-Par2006 conference(2006), 情報処理学会論文賞(1999) など
【主な著書】 バイオ情報学-パーソナルゲノム解析から生体シミュレーションまで, コロナ社 (2009) など