2023年4月度 セミナー#241「黄昏の中国とアジアの未来予想図」
2023年 02月 19日科学技術者フォーラム(STF) 2023年4月度セミナー(第241回)のご案内
https://stf.or.jp/top/images/file/m540.pdf
『黄昏の中国とアジアの未来予想図』
亜細亜大学 都市創造学部 教授
元・日経新聞論説委員
後藤 康浩 氏
中国では構造的要因での急激な人口の減少・少子高齢化が急速に進み、中国の経済成長率は一段と低下する可能性が高いと報道されています。また、中国への警戒感から米国政府はスパコン、先進半導体について、中国企業への規制を強化しています。今後の中国の経済はどうなるのか、そしてアジアのいずれかの国が中国にとって代わるのか? 本セミナーでは、アジア経済や産業構造がご専門の後藤康浩先生からお話しいただきます。
※4月度セミナーから当分の間、参加費を「値下げ」することにしました。
1.日時:2023年4月22日(土)14:00~16:45
2.会場:品川区立総合区民会館(きゅりあん)4F第1特別講習室
https://www.shinagawa-culture.or.jp/curian/access.html
JR大井町駅中央改札出て左直進、ヤマダ電機・住まいる館内を通り抜け、EV上る。
☆ WEB(ZOOMオンライン)参加も可能です。
3.講演概要:
20世紀末から奇跡の経済成長、科学技術の進化、社会の現代化を成し遂げた中国は今、ピークを越え、黄昏に向かいつつある。人口減少の始まり、急激な高齢化はもちろん、劇的な台頭に対する米国や主要国の警戒と封じ込めが始まったからだ。米中冷戦はかつての米ソ冷戦と共通するグローバル覇権闘争である一方、中国はソ連が持ち得なかった経済力、産業基盤、先端技術を持つ。米中冷戦はフルラインの闘争になり、長期化すれば世界の分断は確実に深まる。グローバル企業は依然として巨大市場である中国でモノやサービスを売り、利益をあげるが、中国をグローバル市場向けの先端製品、高付加価値製品の生産拠点としては使わなくなる。中国の成長力は確実に低下し、高齢化の負担が重くのしかかる。同時に中国は米国への対抗のための軍事費の増大、一帯一路への過大な投資、月面有人探査など科学技術への投資膨張に苦しみ始めている。強固な基盤を持つようにみえる3期目の習近平政権は実は国民の離反の危機に直面し、足下が揺らぎ始めているのかもしれない。
では、中国に代わる成長国家は現れるのか?言うまでもなく、インドやベトナム、フィリピンはその候補だが、一国で中国の代わりを務めるほどの力はない。「脱中国の世界経済」は多極化、分散化とともに先進国への回帰に向かう。1970年代以降、先進国から途上国への直接投資(FDI)、具体的には大企業が工場や開発機能を途上国に移転する動きで、先進国の緩やかな空洞化が進み、先進国では中流層の没落や賃金の停滞が起きた。その最大の要因が中国であり、世界経済を歪ませた面が大きい。今、その逆流が始まり、グローバリゼーションの減速を指す「スローバリゼーション」に留まらず、逆転を指す「グロバリバース」も起きつつある。工場の先進国回帰は途上国から容赦なく成長機会を奪う恐れがある。そうした激流のなかで、アジア、或いはアフリカの途上国は自ら新たな成長のフレームワークを生み出せるのかが、今後の世界経済の先行きを左右することになる。
4.演者略歴及びプロフィール:
早稲田大学政経学部卒業、豪ボンド大学経営大学院修了(MBA取得)。
1984年日本経済新聞社入社、国際部、中東、ロンドン、北京など各地の駐在を経て、論説委員、アジア部長、編集委員などを歴任。テレビ東京系列「未来世紀ジパング」はじめBSジャパン(現BSテレ東)、BSTBS、ラジオ日経などテレビ、ラジオで活躍。
2016年 亜細亜大学都市創造学部教授に就任。
特にアジア経済や産業構造論、資源問題などに造詣が深く、21世紀に入り大きく変貌したアジアを独自の視点から解説する。フォスター電機、山陰合同銀行の社外取締役、安藤ハザマ顧問も務める。
【主な単著】
『アジア都市の成長戦略』(慶應義塾大学出版会)
『ネクスト・アジア 成長フロンティアは常に動く』(日本経済新聞出版社)
『資源・食糧・エネルギーが変える世界』(日本経済新聞出版社)
『アジア力』(日本経済新聞出版社)
『勝つ工場―モノづくりの新日本モデル』(日本経済新聞社)
『強い工場―モノづくり日本の「現場力」』(日本経済新聞社)
5.参加費:事前にPeatix(WEBチケット)でお支払いください。
・STF正会員(WEB 参加) : 500円
・STF正会員(会場参加) : 無料(要Peatix事前申込)
・友好団体会員/メンバー(会場/WEB) :1,000円
経営支援NPOクラブ、次世代農業フォーラム、
シニアエキスパートフォーラム(EEF)、
テクノメイトコープ(TMC)、BCC-NET など
・当セミナー元講師、学生(会場/WEB) : 1,000円
・一 般 (会場/WEB) :1,500円
※4月度セミナーから当分の間、参加費を「値下げ」します。
【Peatixの利用法】
https://documents.peatix.com/howtousepeatixfora.pdf
https://stf.or.jp/top/images/file/m517.pdf
上記URLを参照し、アカウントの取得(登録)の手続きをした上でお申込み下さい。
なお、Peatixの利用ができない(or操作不明な)方は担当までご相談下さい。
6.参加申込の方法
・期限までに下記のURLからお申込みください。会場参加のSTF正会員も同様です。
https://peatix.com/event/3503894/
・事前申込ない方の当日の会場(飛び込み)参加はできません。
・申込締切は、クレジットカード払いの場合、4月19日(水)23時で、コンビニ/ATM (ゆうちょ銀行・ペイジーなど)払いの場合、18日(火)です。
・参加申込者へは順次受付メールをお送りします。また、ZOOM ミーティングの URL、パスコード、手元資料等の案内は前日21日(金)までにSTF事務局からメール配信されます。
・領収書の必要な方はコチラ ⇒ https://stf.or.jp/top/images/music/m380.pdf
※ 講演中の画面撮影や録音などは、ご遠慮願います。
*********************
NPO法人科学技術者フォーラム(STF)https://stf.or.jp/
4月度セミナー担当 後藤 幸子
E-mail: gotoh@jcom.home.ne.jp
Mobile: 090-7241-3113
*********************